「MOTTAINAI(もったいない)」
アフリカ人女性として初のノーベル賞を受賞したケニアのワンガリ・マータイさんは、日本の「もったいない」という考え方をとても気に入り、自身の環境保護の活動を通じて「MOTTAINAI」という言葉を広めてくれました。
どうやらこの「もったいない」という言葉、そのまま「MOTTAINAI」と広められていることからもわかる通り、外国語では表せない意味の言葉だそうです。
このことから、日本はモノを無駄にしない文化が強いということが言えますよね。
ほんの数十年前に戦争を経験し、物資が限られた状況があったことを考えれば納得です。
そうでなくても、
「モノを大切に使う」
「無駄にするのは悪い」
という気持ちはとても素晴らしい感覚です。
しかし、
この「もったいない」という気持ちが強すぎると、ある悪い影響が及ぼされます。
それは
「貧乏になる」ということです。
今日はそのことについてお話していこうと思います💡
「モノを捨てる=もったいない」は間違い
本題に入る前にまずは
「もったいない」という言葉の意味を再確認しておきましょう。
有用なのにそのままにしておいたり、むだにしてしまったりするのが惜しい。「捨てるのは―・い」「使わないでおくには―・い人物」
引用元:goo辞書
モノを捨てる=もったいない
という考え方が一般的かと思いますが、実はこれ厳密に言うと間違いです。
上の引用の部分にもある通り、
「もったいない」というのはまだそれが有用である場合です。
例えば、あるスポーツをやり始めて練習を重ねてきたけど、結果が出ないからといってすぐに諦めて辞めてしまうようなケースです。スポーツ以外にも当てはまりますが、しっかりとした努力を続けていけばいずれは結果が出ます。それを自分の才能のせいにして途中で諦めてしまったような場合、その努力は捨てるべきでないもったいないものになったと言えます。なぜなら、その努力は成功に必要な土台、つまり有用であるからです。
対して、有用ではないモノを捨てる場合には、もったいないという言葉はふさわしくありません。
例えば、ただそこに置いてあるだけのもの、使われないもの、意味を為さないもの。
こういうものは捨てても「もったいない」ものとして考えません。
なぜならこれらは何も価値を生み出さない有用ではないモノだからです。
無感情で論理的な言い方になってしまいましたが、事実こういうことなのです。
「もったいない」と思うのは自分が投じた価値を無駄にしたと思いたくないから
本来「もったいない」という言葉は、有用なものを無駄にするということを意味しますが、今ではそれが不要なものにまで当てはめられ拡大解釈されている傾向にあります。
実はこの「もったいない」という気持ちは、自分の行動を正当化するための思い込み的な感覚によるものです。
どういうことかと言うと、本当は要らないモノなのに、まだ使えると思わなければそれを買ってしまった自分の行動を否定することになってしまうからです。
言い方を変えると、要らないと思ってしまうと、自分が投じた価値が無駄になったことを認めることになるからです。
例を出すとこんな感じです。
見栄を張って高いオプション付きの良い車を買ったけど、実際はそこまで全ての機能を使わないし、むしろ使いこなせない。普通の車で良かったかも。
と心の中では気付いているけど、そう自分が思ってしまったら高いお金を出して買った自分が間違いだったということを認めることになってしまいます。
そうならないために、本当は不要な買い物だったんだけどいや便利だし、良い車だしと思うことで自分の間違った行動を正当化しようとします。
「もったいない」という気持ちこそお金が貯まらない理由
もったいないと思ってモノを長く使い続けたり、持ち続けたりした方がお金って溜まりそうじゃん?
と思いますよね?
でも実際は少し違います。
先ほどの例の続きですが、支払った価格に見合う使い方ができていないのに、無駄だと思いたくないからということでその車に乗り続けていては、高い車検代や高い保険料を支払ってしまうことになります。
潔く手放してしまって、コストのかからない車を買い直した方がかえってお金の支出は抑えられます。
投資においても同じことが言えます。
ある銘柄が安値をつけたことで、ここから上昇すると見込んで何枚か株を買ったとします。しかし思惑とは反対に株価はぐんぐん下がりました。でも、その時上がると思って買った自分の判断を間違いだったと思いたくないから、売却せず持ち続けます。さらに株価は下がり含み損は増えていきます。もったいないという気持ちを捨てて株を売却し、残ったお金でまた再投資した方が、株を塩漬け状態で持っておくより良い結果が出やすいです。
上の方でも書きましたが、有用ではないものは捨ててしまった方が良いのです。
車の話も株の話も一緒で、使いこなせない車やクソポジは有用ではありません。
有用ではないものはお金を蝕むことになります。
つまり、それを持つことはお金が貯まらない原因になります。
そして有用ではないもの、つまり価値を生まない不要なものを後になって捨てるのがもったいないからという理由で持ち続けるくらいなら、買う前からしっかり吟味しましょうということでもあります。
終わりに
「モノを捨てる」と「お金が溜まる」
は相反するように思えますが、実際は以外にも因果関係にあるのです。
あなたのお家、要らないもので溢れていませんか?
そして懐事情と見比べてみてください。
要らないものの数に反比例してお金が減っていませんか?
要らないもの、有用ではないものはお金を奪っていきます。
一度、自分の周りのものを見渡してみてください。
それでは今回はこの辺で👋